朝陽抱く峠道
旅人は自分のスピードで一歩一歩進みゆく
早いも遅いもないのだ
グッドタイミングはいつも歩み始めたその瞬間
この世界のなかで
人間の未知の領域なんてほとんどないのかもしれない
それでも自分の未知の領域だけ
僕は旅に出る
いったいどれだけ歩いたら
理想郷にたどり着けるのだろう
誰も届かなかった夢のまた夢
世界中を飛び回る雲は知っているのかな
重い重い、なんて言いながら
捨てられたなかった孤独たち
邪魔だ邪魔だ、なんて怒りながら
ポケットにしまう不安たち
いったい何マイル歩いたら
自由の身になれるのだろう
誰も教えてくれなかった現実の空
世界中をつなぐアスファルトはどこにも行けない
ただ、この足だけはどこまでも僕を連れていく
そう、信じている