John Muir Trail 15日目 ~ミューアパス~

朝から快晴。

だったはずが、昼過ぎになると雲が増えてくる。

 

嫌な感じだな

 

今日の予定は全行程の半分地点になるミューアパス(標高3600m)越えだ。

 

はるか前方にあったはずの黒くて重い雲がみるみるうちに目の前に迫ってくる。

 

レインジャケットに着替え歩き始めると

コツンコツンと音がする。

 

ひょうだ!

遠くで雷の音がする。

 

気温が一気に下がり、ひょうがどんどん強くなる!!

寒い痛い手が凍えるほどだ!

 

身体が半分だけ入れる岩影を見つけて

滑り込む。

辺りがどんどん白くなっていく。

真夏なのに雪景色だ。

雷がかつてないほど近い。

雷がなっているうちはカメラの電源を切るのが鉄則だが

ついつい撮ってしまう。

 

ここには雷を受け止めてくれる木がない。

あまりにも寒くてとどまっていられない。

3マイル先には避難小屋がある。

しかし、ずっと登りだ。

5マイル下れば森がある。

 

一瞬、ひょうが止む。

外に出て空を見回す。

前も後ろも右も左も黒い雲だ。

どっちに行くべきか・・・

 

遠くの空を小鳥が2羽飛んでいく

 

バックを担いでその鳥の後を追う。

俺は天気を読めない。

「天気を知りたければ鳥に聞け」

去年働いていた山小屋の70歳のおじいちゃんの言葉だ。

 

ぼくは鳥を信じた。

水浸しの道を、白く染まる道を

歩ける場所を探しながら進む。

1マイルがどんな1マイルよりも遠い。

一歩一歩がどんな一歩よりも重い。

 

ひょうは降ったり止んだり

少し進んでは休み

少し進んでは休みを繰り返す

 

一時間後、無事に避難小屋に着く。

すると、太陽が小屋と僕を照らす。

他の空は全部黒い雲だ。

晴れているのはここだけ。

身体の奥の奥までめくもりが伝わってくる。

心の底の底まで光が照らしてくれる。

不思議な気持ちだ。

ミューアパスに立つこの避難小屋は

ミューアハットと呼ばれている。

南にはワンダレイク、北にはヘレンレイク。

ジョンミューアのふたり娘の名前だ。

 

ジョンミューアは晩年、ここへ娘を連れてきていたという。

 

突然、夕陽が顔を出す。

ワンダレイクが反射して夕陽が二つになる。

ジョンミューアもここから夕陽を眺めていたに違いない。

 

ここから今まで歩いてきた山並みが見える。

よくもまぁ、歩いてきたもんだ。

 

ばかばかしくもあり、誇らしい。

 

今夜はカレーだ。

ご褒美のチョコとココアは食後に。

Profile

 

そのまんま、自己紹介です♪

Journey's Diary

 

大学卒業後、国内国外旅してきて

 

撮り続けた写真と綴ってきた言葉を

まとめたものです

 

長くて多いので

暇な時に読んでください♪

Book of my journey

 

ひとり旅をはじめてから

カメラとノートを

常に持ち歩くようになりました。

 

その風景写真と短い言葉たちを

アメブロにて公開していました。

そのページをまとめたものです。

 

これまたたくさんあるので

暇つぶしにしてください。

Woodworking

 

木をメインにした工房【旅をする木】の

作品集やものづくりへの想いを

ここにまとめています。

Workshop&Seminar info

 

パーマカルチャーデザイナーとして

全国飛び回りながらさまざまなワークショップを開催しています!

興味ある方はぜひご覧ください!

My friends

 

愛すべき友たちの

HPやお店のリンク集です。

オススメの所ばかりですよ!!

作品を取り扱っているお店も

載せています。

 

全国各地に友達が居るのが自慢です(^^)