「車がないと生きていけないところ」
ってどこなんだろう?
日本にもそんなこと言われるところたくさんあるけど
そういうところはずっと昔からたくさんの人々が生きてきた。
そう、車が開発される前から、それよりもずっと前から。
彼らは車なしで生きてきた。
ネパールの山奥はまさにそういうところだ。
彼らは車なしで生きている。
十分に笑ながら生きている。
十分な食糧と、おいしい水と、きれいな空気で生きている。
アメリカは車がないと生きていけない。
なぜならば、砂漠や荒野に無理やり街を作り、生きているからだ。
日本のそういうところには
川があり、海があり、湖があり
森があり、畑があり、田んぼがある。
旅をしているときに自給自足をしている人たちに出逢う。
彼らは「車がないと生きていけないところ」で
車を使わずに生きている。
日本にとって
「車がないと生きていけないところ」とは
「車がなくても生きていけるところ」なのだ。
インディアンが昔、住んでいたという渓谷を歩いた。
深い森にはあらゆる生き物が生きていた。
そのなかで人間は生物多様性のなかの一種なのだ。
世界で初の車は1769年フランス、日本にはじめてきたのは1898年。
マイカーとして個人所有がはじまったのが1966年ころ。
実は50年弱の歴史。
車が豊かさの象徴だった時代よりも
森の多さが豊かさの象徴である時代へ
株の投資金額よりも
木を植えた数が重要視される時代へ
取り返しのつかなくなる前に
僕たちはしなくちゃいけないことがあるんだろう。