道は変わる
世界遺産に登録された道とはいえ
道は変わるもの
どうしようもなく変わる
ときに造られるかもしれないし
ときに通れなくなるかもしれない
樹が倒れ、崖が崩れ
迂回し、遠回りし
頂きを目指し、水を求めて
そうやって、道は昔から変わり続けた。
その道が新しかろうが、古かろうか
道自体に固執する必要はない
ただ、目指すべきところがあって
ただ、大きな怪我も死もなくて
その道をどう歩むのか
その道で何を感じるのか
その道で何に気づけるのか
そうやって、道は昔から歩まれ続けた。
熊野古道を歩くたびに
ゴール(熊野大社)そんなに大層なものではないといつも思う。
車やバスで行けるのになんでわざわざ歩くのか
そんなことを聞かれることもある。
それでも、歩く旅を選ぶのは
道を歩くことは目的地に行くことだけではないということ
それに付随しておきる全て
身体が感じること
脳が知覚すること
心が反応すること
が歩く旅の醍醐味であり、やめられない理由なんです。